検証あの報道、どこまで本当?
3つの判定
- 裏が取れた一次資料やデータで、主張のとおりだと確かめられた
- 条件つき条件がそろえば主張のとおりだと確かめられた。大きさが分からない、推計が割れる場合も含む
- 根拠が足りない公開された一次資料やデータでは、主張を支えられない
大きく報じられた言い方や、よく聞く説明を、一次資料で確かめた答えと並べています。答えは、Instr Signal の記事で確かめた範囲だけを書いています。
よく見る言い方の一覧(12件)
NOISE報道の見出し
「生活道路の法定速度上限30キロ」
「『生活道路』速度上限30キロに 9月施行、事故抑止狙い」(共同通信。本文は「住宅街などの狭い『生活道路』」と書いている)。警察庁のページも「生活道路における自動車の法定速度が引き下げられます!!」の見出しで知らせた。
一次資料で確かめると
SIGNAL答え
速度の標識が
速度の標識がない道で、自動車の上限が60キロのままなのは、中央線がある道、車が通る部分を区切る線(車両通行帯)がある道、柵や分離帯で上りと下りが分かれている道の3つだ。どれにも当たらなければ30キロになる。住宅街かどうかも道幅も人通りも、道路交通法施行令第11条の条件には入っていない。だから線も柵もない郊外の道も30キロになる。「生活道路」は警察庁と報道が使う呼び名で、道路交通法にも道路交通法施行令にも出てこない(全文で0件)。速度の標識が立っていれば、その数字が先になる。
NOISE報道の見出し
「消費支出は9カ月連続のマイナス 節約志向続く」
原文「8月の家計調査 消費支出は9カ月連続のマイナス 節約志向続く」(テレ東BIZ。総務省が2026年10月9日に公表した8月分の家計調査を伝えた見出し)
一次資料で確かめると
SIGNAL答え
節約志向は
「9カ月連続のマイナス」は、物価の影響を除いた二人以上の世帯の消費支出で統計どおりだ。勤労者世帯は8月、払った金額が前の年より4.7%減り、手取りのうち使った割合も68.6%から64.5%に下がった。年金暮らしが中心の無職世帯は、払った金額が0.6%増え、使った割合も63.8%から64.5%に上がった。
NOISEよくある受け取り方
「消費税を下げると、年金や医療に回るお金が減る」
消費税は社会保障の財源だという点から、減税の財源を問う論調(神戸新聞の社説「消費減税の大綱/財源の先送りは無責任だ」(2026年9月23日)など)
一次資料で確かめると
SIGNAL答え
政府は
年金・医療・介護・子育ての支出48.9兆円は、消費税収30.6兆円を18.3兆円上回り、足りない分はほかの財源で賄っている。大綱には、社会保障を見直しの対象から外すとは書かれていない。
NOISE報道の見出し
「財政が悪くなれば通貨は下がる……金利が上がれば物価は上昇する」
原文「財政が悪くなれば通貨は下がると。通貨が下がれば金利は上がると。金利が上がれば物価は上昇すると」(石破茂元首相、不動産投資サイト「楽待」のYouTube番組(2026年9月1日公開))
一次資料で確かめると
SIGNAL答え
財源のない減税は
「金利が上がれば物価が上がる」は、長期金利についての IMF とイングランド銀行の説明とも、日銀の利上げの説明とも合わない(2026年10月13日に、答えの根拠を長期金利の説明に改めた)。
NOISE報道の見出し
「人件費の増大が経営の存続を脅かす」
原文「人件費の増大が経営の存続を脅かす大きな要因となっている」(全国中小企業団体中央会の森洋会長、首相官邸の「政労使の意見交換」(2025年5月22日))
一次資料で確かめると
SIGNAL答え
最低賃金の上昇は
負担は、小さな会社ほど大きい。
NOISE報道の見出し
「円安はトランプ大統領のせい」
原文「円安はトランプ大統領のせいである」(経済学者の原田泰氏、プレジデントオンライン(2026年10月5日))
一次資料で確かめると
SIGNAL答え
トランプ政権の政策は
円安が進んだ2025年半ば以降は、ドルではなく円だけが安くなっている。
NOISE報道の見出し
「106万円の壁、撤廃」
「106万円の壁」が10月に撤廃されたという報道(共同通信の配信記事(2026年9月28日)、TBS NEWS DIG・NHK など)
一次資料で確かめると
SIGNAL答え
収入の条件は
撤廃は正しい。10月1日になくなったのは、月8.8万円という収入の条件だ。月12,500円は、厚生労働省が示した例の本人の負担。
NOISE報道の見出し
「相次ぐ情報流出の裏に、AI の悪用」
原文「相次ぐ不正アクセス、企業や政府機関でも情報漏洩 AI悪用の影に」(産経ニュースの見出し、2026年10月5日)
一次資料で確かめると
SIGNAL答え
AIは
調べたのは、9月下旬から10月5日にかけて流出を公表した主な8社の発表だ。
NOISE報道の見出し
「国の借金で金利が上がる」
長期金利の上昇を、国の財政への心配で説明する見方(みずほリサーチ&テクノロジーズの分析(2026年3月13日)など。高橋洋一氏は産経ニュースの記事(2026年7月11日)で、骨太方針のせいで金利が上がったという説明を「大間違い」とした)
一次資料で確かめると
SIGNAL答え
長期金利の上昇は、借金の心配だけでは説明できない。日銀の推計では、2024年夏から2026年6月までの上昇の約半分は「これから金利が上がりそうだ」という見込みによるもので、借金の心配は、長く貸すことへの上乗せの一部に入る。
NOISEよくある受け取り方
「減税された分だけ、食料品は安くなる」
首相が店に値下げを求めたという報道から広がった受け取り方(毎日新聞「高市首相、消費減税で値下げしなければ『店の風評にも関わる』」(2026年10月1日))
一次資料で確かめると
SIGNAL答え
大綱では
1%になるのは、関連法案が成立した場合だ。大綱が定めているのは、店が納める税額と値札の表示までだ。
NOISE報道の見出し
「世帯の半分が所得250万円未満」
所得250万円未満の世帯が51.3%を占めるという見出し(PRESIDENT Online、2026年7月9日)
一次資料で確かめると
SIGNAL答え
年金も
51.3%は、厚生労働省の所得再分配調査で、2022年の所得を集計できた3,003世帯の中の割合。25.1%は、国民生活基礎調査の数字だ。
NOISE報道の見出し
「国の借金、過去最大」
原文「『国の借金』1346兆円、過去最大を更新 6月末時点」(日本経済新聞、2026年8月10日。時事通信も同じ日に同じ内容の見出しで報じた)
一次資料で確かめると
SIGNAL答え
物価高で
物価が上がると、国の借金は軽くなり、預金は目減りする。ただ、IMF の見通しでは、2035年から国の借金はふたたび重くなる。
このページについて
新しい報道や資料が出るたびに書き足し、答えが変わったときは書き直して「確かめた日」を改めます。くわしい根拠と出典の一覧は、それぞれの記事の末尾にあります。
確かめてほしい言い方は、この常識、調べてくださいから送れます。誤りが分かったときは、訂正の方針に沿って直します。短く確かめた話は、「3行で検証」のページにあります。

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