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SIGNAL答え

家計の金融資産を過去最高にしたのは、株と投資信託の値上がりだ。売らなければ使えず、持たない世帯には入らない。

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家計の金融資産が2,519兆円に増えたのに、なぜ豊かになった実感がないのか。大きく増えたのは株と投資信託で、増えた額の多くは売らずに持ったまま値段が上がった分だからだ。1年で、家計が持つ株式などの残高は47.0%増え、現金・預金の残高は0.5%増えた。

STRUCTUREこの記事の構造

株価が上がり、1年で家計の株式などは47.0%増

増えた分の多くは売っていない値上がり分

値上がりは持っている額に応じて入る

2024年の平均1,527万円、中央値600万円

持つ世帯も、売らなければ使えるお金は増えない

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日銀は株と投資信託をその時の値段で数える

金融資産は、家計が預金や株、投資信託(集めたお金をまとめて株などで運用する商品)、保険などの形で持っている資産だ。日銀が9月17日に公表した速報では、2026年6月末の残高が1年前より11.0%増えた。時事通信は、株価の高騰を受けて過去最高を更新したと報じた。日銀の統計は、株や投資信託をその時の値段で数える。値段が上がった分は、家計が買い足していなくても残高に加わり、下がった分は売っていなくても減る。

4〜6月に家計が株と投資信託を差し引きで買い増した分は、約3.7兆円だった。値上がりなどで増えた分は、約85.1兆円にのぼる。値上がりの分は、売るまでは暮らしに使えるお金にならない。

値上がりの分は、資産の多い世帯ほど大きい

値上がりの分は、株や投資信託を持たない世帯には入らず、少ししか持たない世帯には少ししか入らない。総務省の2024年の調査(10月末時点)は、金融資産を持つ世帯を多い順に5つに分けている。上位2割の世帯では、金融資産の28.3%が株や投資信託などだ。真ん中の2割は9.7%で、金融資産の多くは預貯金だ。

首都高から見た日本銀行本店
写真:yt_siden/Wikimedia Commons(CC BY-SA 2.0)

2024年の平均1,527万円、真ん中は600万円

同じ調査で、金融資産が0の世帯も含めた1世帯あたりの平均は1,527万円だった。同じ世帯を金額の順に並べたとき、真ん中に来る世帯の額(中央値)は600万円だ。総務省は、金融資産を持たない世帯も入れたこの値を、参考値として示している。

真ん中の世帯の額は、平均の半分に届かない。金融資産を持つ世帯だけで見ても、中央値は728万円だ。平均は、金融資産を多く持つ世帯に引き上げられている。

ゆとりが減った人の9割超が物価を挙げた

物価の上昇は、株や投資信託を持つかどうかにかかわらず、誰の暮らしにも及ぶ。日銀の暮らし向きのアンケート(6月調査)では、1年前より「ゆとりが出てきた」人は4.8%だった。「ゆとりがなくなってきた」人は55.0%で、その92.6%が物価の上昇を理由に挙げた。

家計の金融資産を増やした株と投資信託の値上がりは、真ん中の2割の世帯には少ししか入らない。この世帯の暮らしには、株高より物価高のほうが大きく響く。

出典

一次資料6件・報道1件・推計1件

一次資料のライブラリ 「物価と家計」の資料をまとめて見る →

記事番号 2026-09-30-04 誤りの指摘と訂正の記録

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