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NOISEよくある受け取り方
SIGNAL答え
受け取れる
STRUCTUREこの記事の構造
賠償は、起きた損害を
名前や住所は、
名前や住所の
漏れた情報が
Instr Signal を運営する僕の免許証画像も、カーシェアのタイムズカーから漏れた。その画像を10万円でも知らない人に売る気は無く、弁護士が参加を募る集団訴訟に加わるかを考えている。だが、不正アクセスを受けた会社の補償は、まだ決まっていない。裁判なら、名前や住所が漏れた過去の事件の慰謝料は多くが1人数千円で、確定まで年単位かかる。
いくら、いつ受け取れるのか
タイムズカーを運営するタイムズモビリティは、補償を、外部の専門機関の調査結果を踏まえて決める予定だ。時期は示されていない。名前や住所が漏れた Yahoo! BB とベネッセの事件では、会社が500円分の金券などを配った。内閣府の研究所の論文誌の論文は、お詫びの金額に「『相場』が形成されているようにも思われる」と書く。
判決の慰謝料は、ベネッセ事件で多くが3,000円、Yahoo! BB で5,000円だった。主な判決でいちばん高い慰謝料は、漏れた情報が悪用される二次被害が出た事件のものだ。免許証の画像の漏えいで慰謝料を決めた判決は、今回の調べでは見つからなかった。ベネッセ事件の原告代理人だった金田万作弁護士は、顔は変えられないのでより高い慰謝料もありうるとみる。
確定までの長さは、事件によって違う。ベネッセ事件では東京地裁の判決が2024年12月に確定し、漏えいから10年余りかかった。Yahoo! BB の裁判は、2006年の地裁判決の翌年、2007年12月に確定した。

判決の慰謝料が、売る値段より低い理由
僕が付けた10万円は、画像を売るときの値段だ。売る値段は、知らない人に使わせる代わりに受け取る金額で、持ち主が決める。
裁判の慰謝料は、測り方が違う。賠償は、起きた損害をお金で埋め、漏えいが無かったときの状態に戻すためのものだ。心の苦痛も、この損害に入る。だから、漏れた情報がまだ悪用されていない段階では、埋める損害は小さく見られやすい。
会社が先に配った金券も、賠償の計算に含まれる。Yahoo! BB の裁判では、この金券が賠償の一部の支払いとされた。
二次被害が出ると、 慰謝料は上がる
慰謝料の金額は、漏れた情報の中身と漏れ方で変わる。名前や住所は、すでに知られていることも多く、プライバシーの侵害としては比較的軽い。エステの施術コースのように、ふつう他人が知り得ない情報まで漏れると、裁判では侵害が重く見られる。情報がネットで広まって回収できないときは、慰謝料が上がる。漏れた情報が悪用されて、嫌がらせのメールなどが届く被害(二次被害)が出たときも上がる。
エステティックサロンの事件では、顧客の情報がネット上で第三者が見られる状態になった。二次被害を受けた原告の慰謝料は3万円だった。二次被害が認められなかった原告は、これより低い1万7,000円だった。
タイムズカーでは今のところ、情報が広く公開されたり、不正に使われたりした事実を会社は確認していない。このままなら、慰謝料は前例のうち名前や住所の事件の数千円に近い。二次被害が出たり、画像の中身が重く見られたりすれば、高い方の前例に近づく。会社は、本人確認書類の漏えいが確認された会員に、漏れた情報の詳細を知らせる。9月29日の発表では「2週間程度を目処に」としている。
会社に過失があったか、免許証の画像にいくらの慰謝料が認められるかは、訴えがあれば裁判所が決める。集団訴訟の仕組みと、登録するとお金がかかるかは、タイムズカーの集団訴訟の記事にある。
注
- 注1判決の金額は、ベネッセ事件の多くが1人3,300円(慰謝料3,000円と、判決が会社に支払いを命じた弁護士費用300円。300円は原告が自分の弁護士に払う報酬とは別)。Yahoo! BB は2006年の大阪地裁の判決が1人6,000円(慰謝料5,000円と弁護士費用1,000円)。
- 注2Instr Signal が2026年10月2日に、ネットの検索で調べた範囲。裁判所の判例検索のすべては見ていない。
- 注32023年2月の東京地裁判決を、東京高裁が2023年12月に支持し(控訴棄却)、最高裁が2024年12月に上告を退けて確定した。ベネッセの顧客の情報は2014年に漏れた。
- 注4最高裁の1993年の大法廷判決は、損害賠償を「被害者に生じた現実の損害を金銭的に評価し」、「不法行為がなかったときの状態に回復させることを目的とする」ものとした。賠償の責任は民法709条(故意か過失による権利の侵害)、心の苦痛は710条(財産以外の損害)による。
- 注52007年の大阪高裁は慰謝料を5,000円とし、500円分の金券を賠償の一部の支払いとした。高裁が命じた1人5,500円の賠償が確定したと、INTERNET Watch が報じた。
- 注62007年の東京高裁判決の金額は、二次被害を受けた原告が3万5,000円(慰謝料3万円と、判決が会社に支払いを命じた弁護士費用5,000円)。二次被害が認められず、かつ会社から既に3,000円の支払いを受けたと認められた原告は、慰謝料1万7,000円と弁護士費用5,000円だった。
出典
- タイムズモビリティ
「タイムズカーWebサイトへの 一次資料不正アクセスに関し よくある ご質問」 (2026年10月1日) - パーク24
「タイムズカーWebシステムへの 一次資料不正アクセスに関する 調査結果および今後の 対応について (第2報)」 (2026年9月28日) - タイムズカー
(第2報。 一次資料2026年9月28日、 10月1日更新) - タイムズカー
「不正アクセスに関する 一次資料お知らせ (第3報)」 (2026年9月29日・ 10月1日更新) - 弁護士ドットコムニュース
(2026年10月1日、 報道金田万作弁護士への取材) - ITmedia NEWS
「Yahoo! 報道BB情報流出で 1人6000円の 賠償命令」 (2006年5月22日) - INTERNET Watch
「Yahoo! 報道BB顧客情報流出の 損害賠償訴訟、 1人5,500円の賠償が 確定」 (2007年12月17日) - ベネッセ
「事故の概要」 一次資料 - ベネッセ個人情報漏洩事件
被害者の 一次資料会(判決の 確定。 2025年1月25日の保存) - 東京地裁
2023年2月27日判決 一次資料(ベネッセ事件。裁判所) - 弁護士ドットコムニュース
(2019年1月20日、 報道ベネッセ事件の 東京地裁判決と内訳) - 高口鉄平
「パーソナルデータの 一次資料経済価値~把握の 困難性と 個人の 認識~」 (内閣府経済社会総合研究所『経済分析』第209号、 2024年) - 内閣官房
「サイバーセキュリティ 一次資料関係法令 Q&A ハンドブック Ver2.0」 Q61 (2023年9月) - 個人情報保護委員会
事務局 一次資料(2024年11月12日の 検討会の 資料2。 漏えいなどで 慰謝料が 認められた事例) - 個人情報保護委員会
事務局 一次資料「現行制度と 検討の 方向性について (団体に よる差止請求制度 及び被害回復制度)」 (2024年9月26日の 検討会の資料4) - 商事法務研究会
「不法行為に基づく 一次資料損害賠償制度に関する 調査研究報告書」は しがき (2025年2月、 法務省の サイト。 最高裁 1993年3月24日大法廷 判決の引用) - 民法
第709条・第710条 一次資料(e‑Gov 法令検索)
一次資料のライブラリ 「暮らしの
根拠を見る(照合した記述 6か所)公開前の事実確認では、最初の照合(23か所)のうち4か所で、出典と合わない所や言い過ぎが見つかり、公開までに直した。
記事の事実の記述と、出典の該当箇所を並べた。事実確認の記録(10月2日まで)から作っている。
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「名前や住所が漏れた Yahoo! BB とベネッセの事件では、会社が500円分の金券などを配った」
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「内閣府の研究所の論文誌の論文は、お詫びの金額に「『相場』が形成されているようにも思われる」と書く」
確認済み高口鉄平「パーソナルデータの経済価値~把握の困難性と個人の認識~」(内閣府経済社会総合研究所『経済分析』第209号、2024年)該当箇所:4.3
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「Yahoo! BB の裁判は、2006年の地裁判決の翌年、2007年12月に確定した」
INTERNET Watch「Yahoo! BB顧客情報流出の損害賠償訴訟、1人5,500円の賠償が確定」(2007年12月17日)該当箇所:冒頭と第3段落
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「会社が先に配った金券も、賠償の計算に含まれる。Yahoo! BB の裁判では、この金券が賠償の一部の支払いとされた」
個人情報保護委員会 事務局(2024年11月12日の検討会の資料2。漏えいなどで慰謝料が認められた事例)ITmedia NEWS「Yahoo!BB情報流出で1人6000円の賠償命令」(2006年5月22日)INTERNET Watch「Yahoo! BB顧客情報流出の損害賠償訴訟、1人5,500円の賠償が確定」(2007年12月17日)該当箇所:冒頭
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「漏れた情報が悪用されて、嫌がらせのメールなどが届く被害(二次被害)が出たときも上がる」
確認済み内閣官房「サイバーセキュリティ関係法令Q&Aハンドブック Ver2.0」Q61(2023年9月)該当箇所:Q61、300頁、漏えいの態様の説明
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「タイムズカーでは今のところ、情報が広く公開されたり、不正に使われたりした事実を会社は確認していない」
ここから先は推論です。筆者の判断で、出典との照合はしていません。
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「このままなら、慰謝料は前例のうち名前や住所の事件の数千円に近い。二次被害が出たり、画像の中身が重く見られたりすれば、高い方の前…」
推論筆者の判断(事実確認の対象外)
出典の該当箇所まで示せる記述だけを載せている。誤りに気づいたら
なぜそう言える?
確認済み高口鉄平「パーソナルデータの経済価値~把握の困難性と個人の認識~」(内閣府経済社会総合研究所『経済分析』第209号、2024年)該当箇所:4.3出典の一覧へ
なぜそう言える?
INTERNET Watch「Yahoo! BB顧客情報流出の損害賠償訴訟、1人5,500円の賠償が確定」(2007年12月17日)該当箇所:冒頭と第3段落出典の一覧へ
なぜそう言える?
個人情報保護委員会 事務局(2024年11月12日の検討会の資料2。漏えいなどで慰謝料が認められた事例)出典の一覧へITmedia NEWS「Yahoo!BB情報流出で1人6000円の賠償命令」(2006年5月22日)出典の一覧へINTERNET Watch「Yahoo! BB顧客情報流出の損害賠償訴訟、1人5,500円の賠償が確定」(2007年12月17日)該当箇所:冒頭出典の一覧へ
なぜそう言える?
確認済み内閣官房「サイバーセキュリティ関係法令Q&Aハンドブック Ver2.0」Q61(2023年9月)該当箇所:Q61、300頁、漏えいの態様の説明出典の一覧へ
なぜそう言える?
タイムズカー(第2報。2026年9月28日、10月1日更新)出典の一覧へ
推論「このままなら、慰謝料は前例のうち名前や住所の事件の数千円に近い。二次被害が出たり、画像の中身が重く見られたりすれば、高い方の前例に近づく」は筆者の判断
注1
判決の金額は、ベネッセ事件の多くが1人3,300円(慰謝料3,000円と、判決が会社に支払いを命じた弁護士費用300円。300円は原告が自分の弁護士に払う報酬とは別)。Yahoo! BB は2006年の大阪地裁の判決が1人6,000円(慰謝料5,000円と弁護士費用1,000円)。
注2
Instr Signal が2026年10月2日に、ネットの検索で調べた範囲。裁判所の判例検索のすべては見ていない。
注3
2023年2月の東京地裁判決を、東京高裁が2023年12月に支持し(控訴棄却)、最高裁が2024年12月に上告を退けて確定した。ベネッセの顧客の情報は2014年に漏れた。
注4
最高裁の1993年の大法廷判決は、損害賠償を「被害者に生じた現実の損害を金銭的に評価し」、「不法行為がなかったときの状態に回復させることを目的とする」ものとした。賠償の責任は民法709条(故意か過失による権利の侵害)、心の苦痛は710条(財産以外の損害)による。
注5
2007年の大阪高裁は慰謝料を5,000円とし、500円分の金券を賠償の一部の支払いとした。高裁が命じた1人5,500円の賠償が確定したと、INTERNET Watch が報じた。
注6
2007年の東京高裁判決の金額は、二次被害を受けた原告が3万5,000円(慰謝料3万円と、判決が会社に支払いを命じた弁護士費用5,000円)。二次被害が認められず、かつ会社から既に3,000円の支払いを受けたと認められた原告は、慰謝料1万7,000円と弁護士費用5,000円だった。
記事番号 2026-10-02-06 誤りの指摘と訂正の記録

について


