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NOISEよくある受け取り方

利上げで、​住宅ローンの​毎月の​返済額が増える

SIGNAL答え

変動型ローンは​利息が​増えても、​元利均等なら​返済額は​多くの銀行で​5年据え置きだ。​預金金利は​銀行が​遅れて動かす。

日本銀行は​9月17⁠〜⁠18日の​会合で、​政策金利​(無担保コールレート翌日物)⁠を​1.25%⁠程度に​引き上げる​ことを​決めた。​適用は​9月24日からで、​賛成7・⁠反対2だった。​住宅ローンの​返済額や預金の​金利が、​これから​変わる​可能性がある。

STRUCTUREこの記事の構造

利上げ → ​借りる側は負担増

利上げ → ​預ける側はわずかに恩恵

お金の基本 「国の借金で金利が上がる」は本当? 1年で倍近くになった理由 →

住宅ローンの返済額は​どう動くか

ただし、変動型の住宅ローンの金利は政策金利そのものではない。多くの銀行は短期プライムレート(3メガバンクは2026年8月3日から年2.375%)を基準に住宅ローンの基準金利を決め、そこから優遇幅を引いた金利を借り手に適用する。三菱UFJ銀行の2026年9月の変動型は、基準金利が年3.375%、優遇後の適用金利が年1.195%だ。日銀の利上げは、この短期プライムレートの引き上げを通じて、数カ月の時間差でローン金利に伝わる。

たとえば適用金利が0.25ポイント上がると、残高100万円につき年2,500円、残高3,000万円なら年7万5,000円、利息が増える計算になる(残高が変わらないとした場合)。

もっとも、金利が上がってもすぐに毎月の返済額が増えるわけではない。多くの銀行は変動型の適用金利を半年ごとに見直す一方、元利均等返済では返済額を5年間据え置き、5年ごとに計算し直す。新しい返済額も、それまでの125%までに抑えられる。三菱UFJ銀行の場合、6月の利上げに伴う金利の変更は、すでに借りている人には10月1日を基準に適用され、返済額はそこから5年間変わらない。据え置かれている間は、返済額のうち利息の割合が増え、元金の減りが遅くなる。この仕組みの有無や見直しの時期は銀行によって違う。

貯金や日々の​買い物には​どう響くか

預金の金利も自動では動かない。政策金利が1.0%になった6月の利上げでは、3メガバンクが8月3日から普通預金の金利を0.3%から0.4%に引き上げた。上げ幅は政策金利の上げ幅より小さい。借りる側には負担増、預ける側には多少の恩恵、という両面がある。

円安や原油高で、輸入品など身の回りの値段はすでに上がりやすくなっている。日銀は、利上げによってこの値上がりの勢いを抑えようとしている。

政策金利とは、銀行どうしがお金を貸し借りするときの基準になる金利だ。いわば「お金を借りるときの値段」で、上がるほど企業や個人はお金を借りにくくなる。すると消費や投資にブレーキがかかり、物の値段が上がる勢いも自然と弱まる。

円安とは、外国のお金に対して円の価値が下がることだ。たとえば1ドル=140円が150円になると、海外から買う原材料や燃料は、同じ量でも高くつく。企業物価の伸び率は、8月に前年比7.6%まで達している。ただしこれは企業どうしの取引価格を集めた指数で、日銀が2%の目標に掲げる消費者物価とは別の統計だ。日銀自身、原材料から製品まで各段階の値上がりを重ねて数える「重複計算」があるため、消費者物価と単純には比べられないと注意している。企業の段階で起きている値上がりが、どこまで家計の買う値段に回ってくるかが焦点になる。

日銀は決定の文書で、基調的な物価上昇率が2%に近づいており、2%を超えて上振れるリスクがあるとして、金融緩和の度合いを調整することが適切だと判断したと説明している。今回の利上げは6月の会合から3カ月ぶりだ。

決定は全会一致ではない。9人の政策委員のうち7人が賛成し、浅田統一郎委員と佐藤綾野委員が反対した。浅田委員は、生鮮食品を除く消費者物価の上昇率が2%を下回るなか経済も強いとはいえないとして、据え置きを主張した。佐藤委員は、このタイミングでの利上げは適切ではないとした。

日本銀行本店
写真:Syced/Wikimedia Commons(CC0)

出典

訂正(2026年9月18日):政策金利を、そのまま住宅ローンの金利として利息を計算していました。変動型の金利は短期プライムレートを基準に決まるため、政策金利と分けて書き直し、返済額の見直しが5年ごとである点を加えました。企業物価の伸び率を「2%目標の3倍以上」と比べていた部分は、日銀が単純に比べられないとしている指標どうしの比較だったため、削除しました。預金の金利の見通しは、6月の利上げのときの実績に置き換えました。あわせて出典を7件足しました。