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171件の修繕では、見積もりの値段が先に決められ、競争が働いていなかった。管理組合が頼んだコンサルが、受注業者から契約額の約5%を得ていた。

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STRUCTUREこの記事の構造

管理組合が設計コンサルに業者選びを頼む

受注すれば業者がコンサルに5%を目安に払う

コンサルが予算を受注する予定の業者に伝える

171件で見積もりの値段が先に決まる

持ち主の管理組合がその値段で工事代金を払う

関東のマンションの大規模修繕をめぐる談合で、管理組合は一番安い見積もりの業者を選んでいたのに、競争は働いていなかった。受注する予定の業者が、ほかの業者の見積もりの値段まで先に決めていたからだ。業者選びを手伝う設計コンサルが、工事の予算をその業者に伝え、受注した業者から手数料を受け取っていた。違反した業者が国に納める課徴金は計16億3788万円だが、管理組合には入らない。

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一番安い見積もりも、業者が先に決めていた

大規模修繕は、部屋の持ち主でつくる管理組合が発注し、外壁全面に足場を組むなどして行う修繕工事だ。公正取引委員会は9月28日、施工業者と設計コンサルの計38社に排除措置命令を出し、談合をやめたことを確かめることなどを命じた。

談合で受注された工事は関東1都6県の171件で、受注額は合わせて約310億円だ(時事通信)。管理組合は、設計コンサルの補助を受けて何社かの見積もりを比べ、基本的に一番安い業者に発注していた。受注する予定の業者はコンサルと話し合うなどして、ほかの業者の見積もりの値段まで決めていた。ほかの業者は、知らされた値段で見積もりを出すか、見積もりに加わらなかった。

大規模修繕の工事中のマンション(千葉県市川市)
修繕中のマンション(イメージ。記事の談合とは関係ありません) 写真: Namazu-tron/Wikimedia Commons(CC BY-SA 3.0)

受注業者はコンサルに5%を目安に払った

設計コンサルは、建物の傷み具合を調べて工事の範囲を決め、管理組合の業者選びを手伝う会社だ。排除措置命令を受けたコンサルは、リノシスコーポレーションと翔設計の2社だ。受注した業者は、原則として契約額の5%を目安とする金額を、この2社に払っていた。

2社は、管理組合が決めた発注予定金額などを、受注する予定の業者に伝えていた。業者選びをその業者の意向を踏まえて進めたことも、公取委は認定している。

課徴金は国に納められ、管理組合に回らない

課徴金を命じられたのは施工業者で、コンサル2社には命じられていない。2社は工事を直接受注していないためだ⁠(朝日新聞)。

住んでいる人がいくら高く払ったのかは、まだ分からない。5%が工事代金に上乗せされたのか、されたならいくらかを、公取委は示していないからだ。管理組合がお金を取り戻そうとするなら、違反した会社に損害賠償を求める方法がある。独占禁止法の賠償は、命令が確定した後に裁判で求められ、会社は故意や過失が無かったと言って逃れられない。この賠償の期限は、命令の確定から3年だ。

171件の管理組合には業者から通知が届く

命令の対象は、関東の管理組合がリノシスコーポレーションか翔設計に業者選びを頼んだ大規模修繕だ。談合で受注された171件は、マンションの名前が入った工事名で命令書に載っている。施工業者とコンサルは、命令を受けて取った措置を、171件の管理組合に通知しなければならない。公取委は、手抜き工事は認められず、公表による資産価値への影響は「ない」と判断している⁠(朝日新聞)。

出典

一次資料8件・報道2件

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記事番号 2026-09-28-02 誤りの指摘と訂正の記録