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一次資料の最終確認 2026年10月23日更新 2026年10月24日

NOISE報道の見出し

衆院選が公示 高市政権どう評価毎日新聞(2026年1月27日)

SIGNAL答え

高市首相の「新規国債30兆円未満」は当初予算ベースの数字であり、を加えた2025年度の借入額は予算ベースで約40.3兆円にのぼる。2026年度の第1次補正後予算は約32.7兆円だ。政府は基本的に増発しない方針だが災害時などの例外もあり、第2次補正での追加額は確認した資料では未定だ。また、1年間の新規借入額と借金の残高は別であり、予算上の新規借入額は元本返済額を上回っている。

根拠を見る出典

国は1年間にいくら新たな借金をしているのか。高市早苗首相は2026年2月18日の記者会見で、国が新たに借りる金額(新規国債発行額)を2年連続で30兆円未満に抑えたと強調し、主要メディアもこの数字を見出しに取り上げた。

首相の説明は、年度初めの「当初予算」に限れば事実だ。しかし、年度途中の「補正予算」を加えると、2025年度の借入額は予算ベースで約40.3兆円にのぼる。 2026年度は、9月30日の財務省資料に示された第1次補正後予算で約32.7兆円だが、まだ年度途中のため最終額は決まっていない。

国の借金の数字を読む際は、2つの区別が必要になる。1つは「当初予算」と「補正予算まで含めた通年」の金額の違い。もう1つは「1年間に新たに借りる金額(フロー)」と「これまでに積み上がった借金の残高(ストック)」の違いだ。まず年間の借入額を確かめ、そのうえで残高との関係を見る。

本文の要点を図で振り返る

STRUCTUREこの記事の構造

  • 当初28.6兆円⁠+補正11.7兆円

    2025年度の予算上の借入額は約40.3兆円

  • 2026年度

    借入32.7⁠−返済17.9兆円

    財政収支は約14.8兆円の赤字

  • 年間の借入額が前年より減る

    借金残高が減るとは限らない

首相が強調する「30兆円未満」は当初予算ベースの数字

国の予算には、当初予算と補正予算がある。4月から翌年3月までの会計年度が始まる前に、1年分をまとめて決めるのが「当初予算」であり、年度途中に災害対応や景気対策などのために追加で組むのが「補正予算」だ⁠。したがって、1年間の新規国債発行額の全体像は次の計算式で表される。

  • 計算式①(通年の新規借入額):年間の新規国債発行額(通年予算ベース) = 当初予算の発行額 + 補正予算の追加発行額

高市首相が記者会見で挙げたのは、一般会計(通常「国の予算」と呼ばれる会計)の当初予算における新規国債発行額だ。当初予算の新規国債発行額は、2025年度が28.6兆円、2026年度が29.6兆円で、たしかにどちらも30兆円を下回る。 財務省の2026年度予算の説明資料でも、30兆円未満の29.6兆円と記されている⁠。

国の借り入れは本当に30兆円未満か 補正予算を足すと2025年度は約40兆円
写真:Kakidai/Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0)

2025年度は、補正予算を加えると約40兆円になる

しかし、計算式①に従って補正予算を加えると、2025年度の借入額は予算ベースで約40.3兆円になる。高市内閣の発足前に編成された当初予算では28.6兆円だったが、高市内閣は2025年11月の補正予算で、国債を11.7兆円追加発行することを決めたためだ(28.6兆円+11.7兆円=40.3兆円)。財務省の広報冊子にも、2025年度の補正後予算における新規国債発行額は40.3兆円と明記されている⁠。前年度の42.1兆円と同じ補正後予算どうしで比べれば、借入額は減っている。

実際の執行段階では、税収などの見込みや使い残しの予算を踏まえ、予定していた赤字国債(税収不足を補う国債)のうち3兆円の発行が見送られた。この3兆円を予算額から差し引くと約37.3兆円になる(40.3兆円-3.0兆円)。これが確定した決算額という意味ではないが、この不発行分を考慮しても30兆円を大きく上回る。このため Instr Signal 編集部は、高市首相が新規国債発行額を2年連続で30兆円未満に抑えたとした説明について、当初予算に限定すれば正しいものの、通年の全体像を示していないため「条件付きで正確」と判定する⁠。

第1回・公表された予算額30兆円未満は、どの段階の数字か。

当初予算の部分と、補正で加わった部分を、同じ0起点で並べました。

予算額であり、決算・実際の発行額ではありません。2026年度は確認資料時点の第1次補正後。第2次補正の未確定額を0円として描いていません。

2025年度・当初(億円)
286,471
2025年度・補正追加(億円)
116,960
2025年度・補正後合計(億円)
403,431
2026年度・当初(億円)
295,840
2026年度・補正追加(億円)
31,135
2026年度・補正後合計(億円)
326,975

差は40.3431−32.6975=7.6456兆円。約7.6兆円を厳密な境界に使いません。

2025年度分には3兆円の発行見送りの説明もあります。単純差引きの37.3431兆円も決算額とは別です。

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(図)

年度 ① 当初予算の発行額 ② 補正予算の追加発行額 ③ 通年予算ベースの合計(①+②) 発行見送り・今後の比較
2024年度 約35.4兆円(補正後合計から逆算) +6.7兆円 42.1兆円 石破内閣下で補正編成⁠
2025年度 28.6兆円(30兆円未満) +11.7兆円(11月補正) 約40.3兆円 3兆円の不発行分を差し引くと約37.3兆円。決算額とは区別
2026年度 29.6兆円(30兆円未満) +3.1兆円(6月1次補正)+第2次補正(検討中) 現時点で約32.7兆円(年度途中) 追加発行が約7.6兆円なら前年度並みが目安。端数まで確認して比べる

2026年度の第1次補正後は約32.7兆円、第2次補正予算での追加発行額が焦点

2026年度も、同じように当初予算に補正予算を加えて見てみよう。高市内閣が初めて編成した当初予算では、新規国債発行額は29.6兆円だった。政府は2026年6月の第1次補正予算で歳出を3.1兆円増やし、その全額を赤字国債でまかなった。これにより、現時点の借入額は29.6兆円+3.1兆円=約32.7兆円となっている⁠。

ここまでの予算上の年間借入額を並べると、次のようになる。

  • 2024年度: 補正後合計 42.1兆円
  • 2025年度: 当初28.6兆円 + 補正11.7兆円 = 約40.3兆円
  • 2026年度: 当初29.6兆円 + 1次補正3.1兆円 = 約32.7兆円(年度途中)

2025年度と2026年度は、当初予算ではともに30兆円未満だが、補正予算を加えるとどちらも30兆円を超える。さらに2026年度の最終額を左右するのが、今後の第2次補正予算だ。共同通信は10月7日、政府が7月の熊本地震などの災害復旧に充てるため、年内に第2次補正予算案をまとめる方向で検討していると報じた。規模は限定的にする方針だという。

財源について、片山さつき財務相は6月25日の経済財政諮問会議に提出した資料で、秋以降に補正予算が必要となる場合も「基本的に国債を増発しない方向で検討する」と記す一方、経済危機や災害などが起きた場合は「機動的に対応する」とも付記している⁠。

  • 計算式②(前年度の予算額に並ぶ目安):2025年度の通年予算額 40.3兆円 - 2026年度の1次補正後 32.7兆円 = 約7.6兆円

約7.6兆円は、2026年度の通年予算ベースの借入額が、2025年度の約40.3兆円に並ぶ目安だ。上回ったかどうかは、公表資料の端数まで確認して比べる。

年間の借入額が減っても、借金の残高が減るとは限らない

では、年間の新規借入額(フロー)が前年度より減れば、国の借金の残高(これまでに借りてまだ返していないお金の合計=ストック)も減るのだろうか。

ここで扱う残高は、一般会計の財源に充てる「普通国債」の残高だ。予算上の財政収支を見るため、新規国債発行額から、一般会計が元本返済に充てる金額(債務償還費)を差し引く。満期の国債を借り換えるための発行額は、この計算には含めない⁠。2026年度の第1次補正後予算では、新たな借入額が約32.7兆円、元本の返済額が約17.9兆円だ。

  • 計算式③(一般会計の財政収支の赤字):財政収支の赤字額(予算ベース) = 新規国債発行額 - 一般会計の元本返済額
  • 2026年度第1次補正後予算の数字:新たな借入額 32.7兆円 - 元本の返済額 17.9兆円 = 差し引き 約14.8兆円の財政収支の赤字(予算ベース)

このように、返す金額より新たに借りる金額のほうが約14.8兆円多い。この差は一般会計の財政収支の赤字を示し、そのまま国債残高の実際の増加額を示すものではない。年間の新規借入額が前年度より減ったとしても、元本の返済額を上回っているかぎり、借金の残高を増やす方向に働く。 財務省は2026年4月時点で、2026年度末の普通国債残高を1,145兆円と見込んでいた。この見込みには6月の第1次補正予算の分は含まれていない⁠。

では、借金の残高が増えたら、その負担も必ず重くなるのか。第2回では、政府が財政目標の中心に据えた「債務残高対GDP比」を取り上げる。

計算式と公表時期は、別紙「今後何を見れば分かるのか」の一覧表にまとめた。

注

  1. 注1当初予算・補正予算・新規国債・一般会計の言い方は、共同通信の用語解説とスクールコンパスの用語解説による。当初予算は「政府が4月からの1年間に必要な経費を計上する予算」、補正予算は「当初予算成立後の年度途中に組む予算」、新規国債は「国が借金をするために新たに発行する債券」で、建設国債と赤字国債を合わせた発行額が新規国債発行額。同じ用語解説は、1年の発行額を当初予算と補正予算の合計で示している(2021年度の例)。「国の予算」と言う場合、通常は一般会計を指す(同じ用語解説)。年度の区切りはデジタル大辞泉「会計年度」による。
  2. 注2当初予算で新しく借りる金額は、財務省「令和8年度予算のポイント」の公債金(国債を出して得るお金)で、2025年度が28兆6,471億円、2026年度が29兆5,840億円。同じ資料には「新規国債発行30兆円未満(29.6兆円)」とある。当初予算の数字を使った新聞や雑誌の見出しは、東洋経済オンライン(土居丈朗氏、2025年12月27日)「積極財政なのに「国債発行は30兆円割れ」のカラクリとは?」、日本経済新聞「国債30兆円超え回避に奇策」など。
  3. 注311.7兆円は財務省「令和7年度補正予算(第1号)」の公債金11兆6,960億円。約40.3兆円は当初予算との合計(40兆3,431億円)で、Instr Signal 編集部の計算。財務省の冊子「これからの日本のために財政を考える」(2026年4月。印刷5ページ)の図も、2025年度(補正後予算)を40.3兆円と載せる。どれも予算の金額で、年度が終わった後に確定する実際の金額(決算)とは別。年度どうしは、どの年度も予算で決めた金額で比べる。2026年度は年度が終わっておらず、実際に借りた金額がまだ分からないからだ。財務省は、出す予定だった赤字国債のうち3兆円を、税収などの見込みや使われずに残った予算を踏まえて出さなかったと説明している(広報誌『ファイナンス』2026年7月号 印刷10ページ)。42.1兆円は、首相が2025年11月21日の会見で示した2024年度の補正後の金額で、財務省「令和6年度補正後予算フレーム」の公債金42兆1,390億円と合う。首相は2026年2月18日の会見で「2025年度の補正予算でも、補正後の国債発行額につきましては、これは前年度以下に抑えるということにこだわりました」と述べた。
  4. 注4数字は財務省の予算資料の公債金から Instr Signal 編集部が計算した。石破内閣が組んだ分は、2024年度の補正予算の6兆6,900億円と2025年度の当初予算の28兆6,471億円の合計で約35.3兆円。高市内閣が組んだ分は、2025年度の補正予算の11兆6,960億円と2026年度の当初予算の29兆5,840億円の合計で約41.3兆円。差は約5.9兆円。補正予算と次の年度の当初予算をひと続きで組む予算は「15カ月予算」と呼ばれる。東京新聞も、この数え方で高市政権の国債発行額が「6兆円」増えたと報じている。2つの年度にまたがって足すので、1年分の金額にはならない。
  5. 注5補正予算は2026年6月5日に成立した。総額は3兆1,135億円で、財源は全額が赤字国債(法律上の名前は特例公債)。補正後の公債金は32兆6,975億円(『ファイナンス』2026年7月号 印刷12ページ)。財務省「財政総論」の参考資料(2026年9月30日。p.7)も、2026年度の公債発行額を32.7兆円(補正後予算)と書く。約32.7兆円(29.6兆円+3.1兆円)と、本文の約7.6兆円(40.3兆円−32.7兆円)は Instr Signal 編集部の計算。 億円単位の公表額で差を計算すると、40.3431兆円-32.6975兆円=7.6456兆円。本文の約7.6兆円は丸めた比較の目安。
  6. 注6片山さつき財務大臣が2026年6月25日の経済財政諮問会議に出した資料の文は「今秋以降に補正予算が必要となる場合であっても、真に緊要性の高い施策に限定し、財源については、…基本的に国債を増発しない方向で検討する」。同じ資料は、続けて「経済危機や災害等が生じた場合は、機動的に対応する」とも書いている。共同通信によると、政府は2次補正予算の規模を限定的にし、年明けの通常国会での成立を目指す。国債をいくら出すかは、共同通信の記事に無い。
  7. 注7返す金額は、予算の国債費のうち債務償還費(交付国債分を除く)の17兆8,898億円、新しく借りる金額は補正後の公債金の32兆6,975億円(『ファイナンス』2026年7月号 印刷12ページの補正後の予算の表)。財務省は、この差にあたる補正後の財政収支の赤字を14.8兆円としている。予算の金額で、借り換えのための国債は数えない。本文の借金の残高は普通国債の残高で、見込みは、財務省「これからの日本のために財政を考える」(2026年4月。印刷6ページ)の「普通国債残高は、累増の一途をたどり、2026年度末には1,145兆円に上ると見込まれています」による。2026年度の当初予算に基づく見込みで、6月の補正予算の分は入っていない。

出典

一次資料17件・報道5件

一次資料のライブラリ 「財政と金利」の資料をまとめて見る →

根拠を見る(照合した記述 4か所)

記事の事実の記述と、出典の該当箇所を並べた。事実確認の記録(10月23日まで)から作っている。

  1. 注2「当初予算の数字を使った新聞や雑誌の見出しは、東洋経済オンライン(土居丈朗氏、2025年12月27日)「積極財政なのに「国債発行…」

    未確認東洋経済オンライン 土居丈朗「積極財政なのに「国債発行は30兆円割れ」のカラクリとは?」(2025年12月27日)該当箇所:見出し・リード日本経済新聞「国債30兆円超え回避に奇策 26年度予算案、地方交付税を7000億円減額」該当箇所:見出し

  2. 「2026年度は年度が終わっておらず、実際に借りた金額がまだ分からないからだ。」

    確認済み財務省「これからの日本のために財政を考える」(2026年4月。印刷5・6・20ページ。2025年度の補正後の公債発行額、普通国債残高の見込み、債務残高対GDP比の説明)該当箇所:印刷5ページの図の注

  3. 注3「補正予算と次の年度の当初予算をひと続きで組む予算は「15カ月予算」と呼ばれる。東京新聞も、この数え方で高市政権の国債発行額が「…」

    未確認東京新聞「高市政権の借金依存、石破政権と比べたら…「財政規律に配慮」と主張しながら国債発行額「6兆円」増えていた」該当箇所:見出し・リード

  4. 「財務省「財政総論」(財政制度等審議会 財政制度分科会、2026年9月30日。PDF p.3・p.18〜20・p.45)」

    確認済み財務省「財政総論」(財政制度等審議会 財政制度分科会、2026年9月30日。PDF p.3・p.18〜20・p.45)該当箇所:PDF p.3・p.18〜20・p.45

ここから先は推論です。筆者の判断で、出典との照合はしていません。

  1. 「2年連続で30兆未満」

    推論筆者の判断(事実確認の⁠対象外)

出典の該当箇所まで示せる記述だけを載せている。誤りに気づいたらcontact@instrsignal.com へ。

注1

当初予算・補正予算・新規国債・一般会計の言い方は、共同通信の用語解説とスクールコンパスの用語解説による。当初予算は「政府が4月からの1年間に必要な経費を計上する予算」、補正予算は「当初予算成立後の年度途中に組む予算」、新規国債は「国が借金をするために新たに発行する債券」で、建設国債と赤字国債を合わせた発行額が新規国債発行額。同じ用語解説は、1年の発行額を当初予算と補正予算の合計で示している(2021年度の例)。「国の予算」と言う場合、通常は一般会計を指す(同じ用語解説)。年度の区切りはデジタル大辞泉「会計年度」による。

注2

当初予算で新しく借りる金額は、財務省「令和8年度予算のポイント」の公債金(国債を出して得るお金)で、2025年度が28兆6,471億円、2026年度が29兆5,840億円。同じ資料には「新規国債発行30兆円未満(29.6兆円)」とある。当初予算の数字を使った新聞や雑誌の見出しは、東洋経済オンライン(土居丈朗氏、2025年12月27日)「積極財政なのに「国債発行は30兆円割れ」のカラクリとは?」、日本経済新聞「国債30兆円超え回避に奇策」など。

東洋経済オンライン 土居丈朗「積極財政なのに「国債発行は30兆円割れ」のカラクリとは?」(2025年12月27日)出典の一覧へ日本経済新聞「国債30兆円超え回避に奇策 26年度予算案、地方交付税を7000億円減額」出典の一覧へ

注3

11.7兆円は財務省「令和7年度補正予算(第1号)」の公債金11兆6,960億円。約40.3兆円は当初予算との合計(40兆3,431億円)で、Instr Signal 編集部の計算。財務省の冊子「これからの日本のために財政を考える」(2026年4月。印刷5ページ)の図も、2025年度(補正後予算)を40.3兆円と載せる。どれも予算の金額で、年度が終わった後に確定する実際の金額(決算)とは別。年度どうしは、どの年度も予算で決めた金額で比べる。2026年度は年度が終わっておらず、実際に借りた金額がまだ分からないからだ。財務省は、出す予定だった赤字国債のうち3兆円を、税収などの見込みや使われずに残った予算を踏まえて出さなかったと説明している(広報誌『ファイナンス』2026年7月号 印刷10ページ)。42.1兆円は、首相が2025年11月21日の会見で示した2024年度の補正後の金額で、財務省「令和6年度補正後予算フレーム」の公債金42兆1,390億円と合う。首相は2026年2月18日の会見で「2025年度の補正予算でも、補正後の国債発行額につきましては、これは前年度以下に抑えるということにこだわりました」と述べた。

財務省「これからの日本のために財政を考える」(2026年4月。印刷5・6・20ページ。2025年度の補正後の公債発行額、普通国債残高の見込み、債務残高対GDP比の説明)出典の一覧へ東京新聞「高市政権の借金依存、石破政権と比べたら…「財政規律に配慮」と主張しながら国債発行額「6兆円」増えていた」出典の一覧へ

注4

数字は財務省の予算資料の公債金から Instr Signal 編集部が計算した。石破内閣が組んだ分は、2024年度の補正予算の6兆6,900億円と2025年度の当初予算の28兆6,471億円の合計で約35.3兆円。高市内閣が組んだ分は、2025年度の補正予算の11兆6,960億円と2026年度の当初予算の29兆5,840億円の合計で約41.3兆円。差は約5.9兆円。補正予算と次の年度の当初予算をひと続きで組む予算は「15カ月予算」と呼ばれる。東京新聞も、この数え方で高市政権の国債発行額が「6兆円」増えたと報じている。2つの年度にまたがって足すので、1年分の金額にはならない。

注5

補正予算は2026年6月5日に成立した。総額は3兆1,135億円で、財源は全額が赤字国債(法律上の名前は特例公債)。補正後の公債金は32兆6,975億円(『ファイナンス』2026年7月号 印刷12ページ)。財務省「財政総論」の参考資料(2026年9月30日。p.7)も、2026年度の公債発行額を32.7兆円(補正後予算)と書く。約32.7兆円(29.6兆円+3.1兆円)と、本文の約7.6兆円(40.3兆円−32.7兆円)は Instr Signal 編集部の計算。 億円単位の公表額で差を計算すると、40.3431兆円-32.6975兆円=7.6456兆円。本文の約7.6兆円は丸めた比較の目安。

注6

片山さつき財務大臣が2026年6月25日の経済財政諮問会議に出した資料の文は「今秋以降に補正予算が必要となる場合であっても、真に緊要性の高い施策に限定し、財源については、…基本的に国債を増発しない方向で検討する」。同じ資料は、続けて「経済危機や災害等が生じた場合は、機動的に対応する」とも書いている。共同通信によると、政府は2次補正予算の規模を限定的にし、年明けの通常国会での成立を目指す。国債をいくら出すかは、共同通信の記事に無い。

注7

返す金額は、予算の国債費のうち債務償還費(交付国債分を除く)の17兆8,898億円、新しく借りる金額は補正後の公債金の32兆6,975億円(『ファイナンス』2026年7月号 印刷12ページの補正後の予算の表)。財務省は、この差にあたる補正後の財政収支の赤字を14.8兆円としている。予算の金額で、借り換えのための国債は数えない。本文の借金の残高は普通国債の残高で、見込みは、財務省「これからの日本のために財政を考える」(2026年4月。印刷6ページ)の「普通国債残高は、累増の一途をたどり、2026年度末には1,145兆円に上ると見込まれています」による。2026年度の当初予算に基づく見込みで、6月の補正予算の分は入っていない。

補正予算

予算を作った後に生じた事情で特に急いで要るようになった支出や、国の義務の経費の不足を補うため、内閣が予算に追加や変更を加えて国会に出す予算。

財政法第29条

記事番号 2026-10-21-01 誤りの指摘と訂正の記録

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